【社会福祉法人三井記念病院医事課シニアマネージャー 千葉真一】
前回は、当院の未収金対策について、体制の整備や意識改革について紹介したが、今回はより確実に、効率的に実施するために開発したシステムについて取り上げる。
前回お話ししたところまでの対応は入院を中心に行ってきたが、外来も本格的にやっていくには専従者1人では負担が大き過ぎるため、システム化の検討を3年前に開始した。当院のここまでのやり方を継続するには、市販されているシステムでは無理で、新たに開発するしかなく、共同開発者探しから始めた。
幸いにも半年で、その「恋人選び」は終わったが、いまだに未収金業務を好まない医事課員がいる以上、わたしは各担当者の業務を管理せざるを得なかった。また、担当者は深く考えなくても仕事ができるシステムを望んだ。そして、専従者のために、決算帳票類まで自動作成できるよう依頼した。この月報や回収の可能性に応じた債権分類表作成は専従者には大仕事であり、この負担を解決しない限り、外来の本格稼働はないと考えた。
しかし、システムを導入したからといって、未収金が確実に減少するわけではないし、発生そのものも減るわけではない。だから、高額な経費を掛けるわけにはいかない。そして、少しでも安く、すべての希望をかなえてくれるシステム開発は紆余曲折を経て、昨年6月に一部稼働を開始した(決算系は今年になって完成)。
次回の記事配信は、12月9日5:00を予定しています
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