【江別市立病院総合内科 濱口杉大】
江別市立病院では近年、総合内科を中心とした研修教育環境が整い始めました。そこに、研修医をはじめ、総合内科を志す医師たちが少しずつ集まり始めました。医師が増えるのに伴い、今まで停止していた病院の機能も次々と再開していきました。そして、研修医を含めると、内科医師の数は、内科崩壊の前を上回りました。
以前よりも内科医が集まったからといって、すべての問題が解決したわけではありません。本来しっかりとした研修教育を行い、自前で医師を育てていくためには、少なくともその倍のマンパワーが必要でしょう。
研修教育に携わったことがない人にとっては、医師12人で診療していた時より人が多ければ、以前と同じか、より多くの診療ができるはずと考えるのは当たり前かもしれません。
院内からは「あんなにたくさんの医師がいるのに、なぜもっと人が必要なのか」「カンファレンス室で議論している時間があったら、もっと働いたらいいのに」といった声が上がり始めるかもしれません。
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