【株式会社プラスPM代表取締役 木村讓二】
今回は、主に建設工事の段階についてお話ししたいと思います。
よくある病院建設の流れでは、下記のように進んでいることが多いと思います。
基本構想段階で建設工事の「予算」を設定します。その「予算」を目標に設計図を作製し、ゼネコンへ見積もりを依頼するのが通常の流れです。
ゼネコンから見積もりが提出され、コストオーバーしていたため、設計図書を見直したり、交渉に時間をかけたり、大変な労力をかけて…。何とか基本構想段階で決めた「予算」内に収まった! ここで「予算」が「建設関連費用」として確定したと安心し、めでたく着工を迎えます。
ほっとしていたところ、着工後に、予想していなかった障害物が出てきたり、スタッフから新たな要望が出てきて変更が多発したり…。工事中にも、設計変更による追加金額が発生。
着工時に上方修正した「建設関連費用」も、さらに5%程度増の変更。融資元への変更の説明、相談に奔走する。結果、基本構想時に立てた「予算」の1割オーバーで竣工を迎えた。スタッフは大変喜んでいるが、経営者側はお金の心配で…。
部分的にでも、上記のようなお話をお聞きになったことはないでしょうか。上記のお話のように、事業費の大きな部分を占める建設コストが確定するのは竣工時なのです。
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