【東海大学病院管理学准教授・プライスウォーターハウスクーパース顧問 田中豊】
今年6月27日付の日本経済新聞朝刊では、来年4月の消費税増税に伴う医療機関の負担を緩和するため、厚生労働省が初診料・再診料の値上げをする方針を固めたほか、入院基本料についても値上げする方針であると報じています。また、厚労省は医療機関の消費税の負担規模を把握していないことから、今年10月に全国的な調査を行い、必要な金額を算定するとしています。
この方針は、参院選向けの政治宣伝的な要素が強く、増税による医療機関の負担を埋め合わせるものになるのかは極めて疑わしいと、わたしは思っています。
しかし、いずれにしても外来の集患力の弱い病院では、その恩恵に浴することはできません。
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