【芳珠記念病院 医療サービス課 越後加代子】
芳珠記念病院(石川県能美市)は、1983年開設のケアミックス型の総合病院です。近隣のかかりつけ医をサポートする役割を担いつつ、南加賀医療圏の中核病院としての機能も果たしています。
医療サービス課には44人が在籍し、チーム医療の一員として医事業務、病棟クラーク業務、健診業務、外来診療補助業務などを行っています。医師事務作業補助者(ドクターズクラーク、以下DC)は2008年5月に、医療サービス課の3人でスタートし、現在は9人体制です。医師の指示の下、外来診察室での診療補助業務や書類代行作成などを担当しています。
今回、DCの外来診療補助業務と、専門診療科である糖尿病外来における取り組みについて紹介します。
当院の外来診療科には、開院以来、看護師が各診察室に1人配置されており、診療にかかわる多種多様の業務を行っていました。しかし、7対1入院基本料の算定に伴い、外来看護師を病棟に配置することになりました。
外来看護師の数が減る一方で、外来診察における医師の事務作業は増加し、医師の負担はさらに増えました。このため、DCを外来診療科に導入し、診療の円滑化を図りました。DCを配置したのはまず、院内で外来患者が最も多い内科診療科の中でも、特に検査を行うことが多い糖尿病外来でした。
しかし、現場では連携が不足していたり、知識不足によるインシデントの発生を認めたため、患者の安全を確保するために、看護師による週1回の学習会とミーティングを行い、それぞれの職種の役割業務を可視化しました=図=。
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