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多忙な医療従事者の情報連携をスマホとチャットで
LINE WORKS株式会社「LINE WORKS」

2025年01月31日 12:00

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■医療現場と好相性

 LINE WORKS(東京都渋谷区)は、法人向けビジネスチャットツール「LINE WORKS(ライン ワークス)」を提供する。チャットやスタンプのみではなく、掲示板やカレンダー、アドレス帳、アンケートなど、現場で活用できるさまざまなグループウエア機能をそろえている。


 PCやタブレット以外に、スマートフォンだけでもほとんどの機能を使えるため、オフィスだけではなく、医療機関や店舗など、PCを使う時間が限られる現場での活用が進んでいるという。無料版と有料版(スタンダード・アドバンスト)があり、無料版でもほとんどの基本機能が使用可能。顧客や取引先といった院外とのやりとりにも活用できる。

 「LINE WORKS」は、大手企業から中小企業まで、52万社を超える幅広い顧客に利用されている。特に現場勤務で、立ち仕事や接客、作業などに従事する「ノンデスクワーカー」の支持が多く、スマホでの活用が多い。スマホファーストで設計され、立ちっぱなしや移動の多いワークスタイルにフィットする。

 医療業界の現場で発生している課題に対し、「LINE WORKS」を活用することで解決が期待できるポイントの例として、▽院内および院外コミュニケーションの効率化▽医療情報の共有や連携の円滑化-などが挙げられる。

 院内ではこれまでPHSや内線電話が主に使われていたが、通話機能に限定されるため、不本意ながら相手の作業を中断させるほか、業務のタイミングによっては連絡が取れないといった問題がある。またPHSの公衆サービス終了で、スマホへの移行も進みつつある。

 「LINE WORKS」の導入で、トーク機能を利用したリアルタイムのテキスト連絡、スケジュール機能を用いた予定の共有、ビデオ通話による会議参加、Drive機能での資料共有などをスマホで利用することができ、スタッフ同士の効率的な連携ができる。特に正確かつ一刻を争うスタッフ間の情報連携が求められる救急医療において、連絡手段を「LINE WORKS」のグループトークに置き換えることにより、救急隊からの受け入れ要請時に複数の関係者への情報共有と確認の迅速化ができる。



 電子カルテ情報については、文書や画像、PDFの情報などをデータ化する文字認識サービス「LINE WORKS OCR」とRPAを用いた電子カルテ情報の病院基幹システムへの取り込みを自動化する仕組みの構築も行い、医療現場の負担軽減を図る。

 また、院外コミュニケーションの改善にも活用できる。入職予定者とのやりとりや、近隣の医療施設・介護施設との連携は、これまで電話や電子メールが中心で、タイムリーなコミュニケーションが難しい時もあった。「LINE WORKS」の外部トーク連携やLINE連携を活用することで、入職予定者には手軽に必要な情報を伝え、疑問点にも即座に対応できる環境を整える。また、近隣医療施設とのコミュニケーションでも、情報共有をシンプルかつ迅速に行えるようになる。

■医師への連絡で効果大

 医療現場における会議では、患者の診療経過や治療方針を正確に共有することが重要になる。「LINE WORKS」のビデオ通話機能によって、職員が院外からも会議に参加しやすくなり、タイムリーな情報共有を行う。


 社会福祉法人恩賜財団済生会支部神奈川県済生会横浜市東部病院(横浜市鶴見区)では、主なコミュニケーション手段として、PHSや内線電話が主に使われていた。職員は多忙で、電話に出られないことも多い。医師と看護師の間では、電子カルテを通じたやりとりが中心になっていたが、名前と顔が一致しないケースも多く、コミュニケーションが希薄になる一因となっていた。


 医師支援室の業務で負担となっていたのが、医師に対する診断書作成の督促業務だ。電子カルテを基に下書きを作成しても、医師の承認は後回しにされがちだった。職員はタイミングを見て医師に直接お願いしたり、医師のデスクにメモを残したりなどの対応をしていた。また救急科では入院患者の容体が刻々と変化する中で、毎朝の会議において状況を共有する必要があり、職員が院外からでも参加可能な環境整備が急務となった。

 これらの課題に対し、救急科では「LINE WORKS」とFileMakerを連携させ、患者情報をグループ内で自動共有できる仕組みを整備した。この経験を生かし、診断書作成の督促業務にもBot機能を活用している。具体的には、診断書作成管理システムから、一定期間着手されていない案件データを自動抽出。「LINE WORKS」のBotが該当する医師にリマインドメッセージを送る。これにより、2週間で約40名の医師に80件の通知を送信。督促業務を大幅に削減し、診断書作成の時間も短縮した。ビデオ通話機能を活用し、救急科の会議もオンライン化し、院外からの参加も可能としている。

 LINE WORKS社では導入に際し、アカウントの設定や管理、トーク・グループトークの利用方法の説明といった無償サポートが用意されている。さらに、「ユーザーサポート」「導入支援サービス」「導入後有償サポート」の3つの有償サポートもあり、ビジネスチャットに不慣れな人向けの導入トレーニングや、運用設計の支援など、問い合わせ窓口の対応のみでは難しい要望に応える。

 2024年9月からは「AI相談室」を開設。「LINE WORKS」の300件を超える導入事例や活用ガイドなどの資料をRAGに登録し、疑問に対する回答を生成AIによって導く。これにより、回答のほか、自社と同じ業界のユーザーの活用方法なども調べられるという。

▽LINE WORKS株式会社「LINE WORKS」
https://line-works.com/solutions/medical/

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