小児用医薬品の「ドラッグ・ロス」を解消するため、厚生労働省は6日、医薬品メーカーが成人向けの薬を開発する際に小児用医薬品の開発計画の策定を努力義務化することを法令上、位置付けることを厚生科学審議会の部会で提案した。それにより開発を促す狙いがある。【松村秀士】
議論では、実効性を高めるためにより強制力のある策定の義務化を複数の委員が求めた。その意見も踏まえ、厚労省は年末までに対応策の結論を出す。
小児用の医薬品を巡っては、日本だけでなく国際的にも市場規模が小さかったり、症例数の少なさやコスト面で治験を実施するのが難しかったりするため、開発が進みにくいとの指摘がある。
欧米はその対策として、成人を対象とした医薬品の開発時に小児用医薬品の開発計画の策定を製造業者に義務付けている。一方、日本では現在、策定は「任意」とされている。
こうした状況を踏まえ、厚労省は6日に開催された厚科審の医薬品医療機器制度部会で、
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