国立国際医療研究センター(NCGM)や昭和大、筑波大などの研究グループが医学研究者を対象に実施したアンケートでは、論文が掲載された雑誌のインパクトファクター(IF)などの定量的な指標では「重要な研究でも評価されないことがある」とする回答が9割近くを占めた。研究グループは、研究成果の価値や重要性は分野によっても異なることから、定量的指標を重視する評価の在り方について「再考が必要ではないか」と主張している。【渕本稔】
研究グループは、医学研究や研究者に対する評価をどのように考えているかを調査するため、日本で初めてアンケートをウェブ上で実施。日本医学会の各分科会(学会)に所属する学会員が対象で、2022年12月の1カ月間に3,139人から回答があった。
周りのほかの研究者を評価する際、論文が掲載された雑誌のIFをどの程度重視するかという質問には、19.6%が「特に重視する」、47.8%が「重視する」と回答し、それらを合わせると67.4%がIFを重視していた。
そうした傾向は、
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