健康保険組合は、2022年度の健保組合分の医療費が前年度から前年度から6.5%増え、5兆1,261億円だったとする調査結果をまとめた。診療区分別では「訪問看護」で13.6%増と伸びが目立つのに対し、「医科入院」は0.3%減少した。【兼松昭夫】
それらのほかは「医科入院外」の医療費が11.9%、「調剤」は6.3%、「歯科計」は1.8%前年度からいずれも増えた。入院と入院外を合わせた「医科計」は7.4%の増だった。
訪問看護では、レセプト1件当たり日数が1.0%減少したが、千人当たりレセプト件数(受診率)は14.7%、1日当たり医療費は0.8%共に増えた。
一方、医科入院では1日当たり医療費が3.6%増えたものの、受診率と1件当たり日数が1.6%共に減り、マイナスに寄与した。
健保連では、社会保険診療報酬支払基金の「診療報酬等請求内訳書等データ」から、電算処理と紙媒体を含む1,383組合の22年度の全レセプトを集計して医療費の概況をまとめた。
その結果、医科(入院・入院外)、歯科(入院・入院外)、調剤費のほか「入院時食事・生活医療費」や「訪問看護医療費」を含む同年度の医療費の総額は5兆1,261億円で、前年度比で 6.5%(3,129億円)増えた。
■疾病分類別の医科医療費「新生物」は11.7%
一方、1,310組合のレセプトから集計した22年度の疾病19分類別医療費の割合は、入院と入院外(調剤を含む)を合わせた「医科計」で、「新生物」11.7%、「呼吸器系疾患」10.8%、「内分泌・栄養・代謝疾患」9.2%、「循環器系疾患」8.9%、「新型コロナ関連等」7.6%などの順だった。
これら上位5疾病で全体の48%を超えほぼ半分を占めている。
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