特別養護老人ホームの経営者らで構成される「全国老人福祉施設協議会」(全国老施協)の会長に女性で初となる大山知子氏が就任した。全国老施協は、特養を中心に、養護老人ホームや軽費老人ホーム・ケアハウス、デイサービスセンターなど全国約1万1,000施設・事業所が加入する組織だ。介護業界を巡っては、急速な高齢化でサービスへのニーズが高まる一方、賃金水準や人材確保などの面で多くの課題がある。
この難しい時代に舵取りを担う大山会長に、就任に当たっての意気込みを聞いた。【大月えり奈】
――6月20日の理事会で新会長に就任されました。介護業界の現状と課題、抱負についてお聞かせください。
大山会長 まず、介護業界は全産業のなかで賃金水準がまだまだ低く、職員が働きやすい職場にするために何とかここを是正したい。ではどのようにレベルアップしていくかというと、私たちの収入源である介護報酬をどこまでプラスに持っていけるかが非常に重要です。来年度はちょうどトリプル改定(介護報酬・診療報酬・障害福祉サービス等報酬)がありますが、その前年度である今が戦いの日々です。ここでしっかりと、厚生労働省や財務省など関係各所に理解をいただきながら、交渉に全力投球しなければならないと考えています。
――具体的には介護報酬のどのような部分をイメージしていますか。
基本報酬を
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