日本製薬工業協会の岡田安史会長(エーザイ代表執行役COO)は30日記者会見し、特許期間中新薬に関する新たな薬価維持制度と革新的新薬の新たな価値評価の仕組みを提言。今後の薬価制度改革の議論に向け、グローバルスタンダードの制度の構築が必要と訴えた。また、薬価差問題への対応として、市場実勢価格に基づく薬価改定方式の抜本的見直しを検討すべきとの考えを示した。【ライター 設楽幸雄】
岡田会長は、新薬評価の在り方として、現行の新薬創出等加算については、導入から十数年が経過した中で、後発品割合が高まり、新薬による収益を次の研究開発に再投資するサイクルは定着したことを挙げ、「その役割を果たしつつある」とした。
一方、ここ数年は未承認薬が増加し、ドラッグラグやドラッグロスの兆しがあると指摘。
革新的新薬への早期アクセスを実現するため、「臨床的・科学的な評価が変わらない限り、特許期間中はその価値が守られる制度」の構築が必要だとした。
「特許期間中新薬の新たな薬価維持制度」であり、「上市後一定期間経過後の再評価」までは、「実勢価格に基づく価格改定から除外」する。
(残り799字 / 全1271字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】