社会保障審議会・医療部会は28日、オンライン診療を含めた遠隔医療をさらに活用するための基本方針に関する議論を開始した。国や医療関係者などが取り組むべき内容や個人情報の取り扱いなどの視点で検討を重ねるほか、診療報酬などによる経済的な誘導策もテーマになる可能性がある。部会では2022年度内に方針を取りまとめる。【松村秀士】
情報通信機器などを用いたオンライン診療を巡っては、厚生労働省が適切な実施のルールを定めた指針を18年3月に策定。22年1月にその一部を見直した。
一方、新たに策定する基本方針はオンライン診療の活用を促すためのもので、政府が21年6月に閣議決定した規制改革実施計画に盛り込んだ施策への対応。同計画には、さらなる活用に向けた基本方針を策定し、活用の好事例の展開を推進するため、21年度に検討を始め、22年度から実施する方針を示していた。
その検討の場が医療部会で、厚労省はこの日、検討の視点として、▽地域の医療提供体制の確保において遠隔医療が果たす役割▽国や都道府県、医療関係者のそれぞれが取り組むべき内容▽患者・住民の理解を進めるための取り組み▽個人情報の取り扱いや情報セキュリティの在り方-などを例示した。
■課題の集積・検証を求める声も
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