中央社会保険医療協議会の支払側委員は12日の総会で、地域包括ケア病棟を持つ医療機関について機能の差に応じて診療報酬で評価にめりはりを付けるよう求めた。本来の機能の一部しか果たしていない地ケア病棟に、その役割を担ってもらうように促すための要望だが、診療側は病院の特性などで役割に多少ばらつきが生じることがあるとし、そうした評価に反対の姿勢を示した。【松村秀士】
地域包括ケア病棟の主な役割は、▽急性期治療を経過した患者の受け入れ▽在宅で療養している患者らの受け入れ▽在宅復帰支援-の3つ。地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料の施設基準には、自宅から入棟した患者の割合や在宅復帰率など、本来の機能を果たすための要件が幾つも設けられている。
ただ、厚生労働省のデータによると、自宅等からの入棟患者と自院の一般病棟からの入棟患者の割合の分布を見ると、自院の一般病棟から多くの患者を受け入れる一方、自宅等からの受け入れが少ない病棟が一定数存在する。
出典:中医協・総会(2021年11月12日)の資料
そのため、入院医療に関する中医協の分科会では、3つの役割のバランスが病棟ごとにさまざまだと指摘された。
■役割担ってもらうためのインセンティブを-診療側
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