厚生労働省は10日の中央社会保険医療協議会・総会に、急性期入院医療についての論点として、院内死亡を減少させる「院内迅速対応システム」(RRS)の評価新設、また、入院時重症患者対応メディエーター、特定集中治療室管理料でのパッケージ研修についての評価を提案し、基本的に了承された。一方、人工呼吸器やECMOなどで専門性の高い看護師や臨床工学技士の配置についての評価は、診療側が慎重な対応を求めた。【ライター 設楽幸雄】
RRSは、心停止発生の前兆とされる平均動脈圧、脈拍数、意識状態などの変化を、院内での患者の急変の兆候として捉えることで、致死性に至るのを未然に防ぎ、院内心停止を減らすシステムであり、院内死亡を減少させるとのエビデンスがある。
国内では、病床規模の大きい病院を中心に、RRSが一定程度導入されているという。日本集中治療医学会などによる研修も行われている。
日本医師会常任理事の城守国斗委員は、RRSの評価に賛同するとし、日本病院会副会長の島弘志委員は、RRSは非常に重要だとして、院内で急変する患者に全職員が対応できるようなトレーニングをした場合に評価するのがよいとした。
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