【小濱介護経営事務所 代表 小濱道博】
1.LIFEと科学的介護推進体制加算
2021年度介護報酬改定において、リハビリテーション・機能訓練、口腔ケア、栄養改善の自立支援に資する取り組みが明確にクローズアップされた。今回新設された科学的介護推進体制加算は、LIFEデータベースに、利用者のリハビリテーション・機能訓練、口腔ケア、栄養改善、認知症などのデータを提供する。その後、LIFEデータベースから提供されるフィードバックデータを活用して、ケアプランやリハビリテーション計画などを見直してケアの質の向上につなげる、PDCAサイクルの活用プロセスを評価する加算である。その他の加算についても、データベースの活用を算定要件とするものが多くあり、今後の実地指導では、その活用の記録等も確認される。
2.LIFE加算の算定は毎月である
LIFEデータベース関連の加算単位は、決して高くはない。多くの場合、20単位/月から60単位/月程度である。しかし、この報酬単位は毎月算定することができる。それに対して、多くの加算におけるデータ提出の頻度は3カ月ごとだ。創設された科学的介護推進体制加算においては、6カ月ごととなっている。データ提出1回当たりに換算すると、40単位×6カ月で240単位の加算となる。つまり、報酬単位が月額に変更されたために、低い報酬に見えているだけである。
基本的に、3カ月または6カ月のデータ提供頻度であるが、新規利用者は提供開始月に、利用終了者は最終のサービス提供月のデータも提出する。特に、通常の提出月の中間月にデータを提供した場合、全体の3カ月サイクルと異なる提出月となり、毎月で何らかの利用者データを提出することとなり、実務管理が大変になる。この場合、新規利用月にデータ提出した利用者も、通常のサイクルでのテータ提出月に、再度提出することで問題は解決する。
3.介護記録ソフトとフィードバック活用の重要性
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