中央社会保険医療協議会・総会は26日、抗うつ薬「トリンテリックス錠」(武田薬品)と慢性心不全用薬「コララン錠」(小野薬品)の費用対効果評価案を了承した。トリンテリックス錠は、比較薬に対して「費用増加」となり、新薬収載時の有用性加算5%部分の9割が減算され、薬価引き下げとなる。コララン錠は、新薬収載時の有用性加算35%がそのまま認められ、薬価は据え置き。一方、新薬収載時の評価と費用対効果評価の結果が分かれた場合の考え方など、ルールの再検討を求める意見が複数あった。【ライター 設楽幸雄】
武田薬品のトリンテリックス錠は、新薬収載時には「レクサプロ錠」(持田製薬)を最類似薬として類似薬効比較方式で算定。レクサプロ錠と1日薬価を同一にした上で、海外のガイドラインで「認知機能障害を伴う大うつ病患者に対して、唯一最高のエビデンスレベルで推奨されている」ことが評価され、有用性加算5%が算定された。
また、ピーク時市場予測227億円で、費用対効果評価「H1」の対象品目となった。
これに対し、費用対効果評価では、中等症以上のうつ病・うつ状態に対する比較対象技術は「新規抗うつ薬のうち最も安価なもの」とされ、すでに後発品が出ているミルナシブラン(先発品トレドミン錠、旭化成)が選定された。
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