厚⽣労働省保険局の⼭下護・医療介護連携政策課⻑は10日、オンラインセミナー(CBホールディングス主催)で、2021年3月に始まるマイナンバーカードを使い加入先医療保険を把握する「オンライン資格確認システム」について講演した。
12月10日開催のオンラインセミナーを見逃した方へ、アーカイブ配信中!
「オンライン資格確認を基盤とするデータヘルス集中改革プラン」
詳細・お申し込み方法は、以下をクリック。https://www.cbnews.jp/seminar/entry/20201218120037
山下課長はこのシステムは、一人一人の「私書箱」に、被保険者番号にリンクする診療報酬明細書(レセプト)情報を収納する役割を果たすと説明。マイナンバーカードに組み込まれているICチップや健康保険証の記号・番号を「鍵」として、私書箱にアクセスできると述べた。
21年3月からは特定健診情報、同年10月からはレセプトの薬剤情報が順次追加される予定で、「ここが結果的に一人一人のカルテ情報になってくるというのが、私書箱の将来の姿」との見通しを示した。【井上千子】
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オンライン資格確認、導⼊の⽅法は︖
https://www.cbnews.jp/news/entry/20201130124351
山下課長はオンライン資格確認システムを「これから国内で本格化するデータヘルスの基盤の一つ」と考える。
データヘルスとは、健康・医療の情報を患者自身が活用し、自ら健康づくりに励むとともに、医療機関・薬局と共有して、一緒に治療に取り組む基盤をつくるという取り組み。政府は22年夏をめどに「データヘルス集中改革プラン」で示した3つの方針に取り組む。
その一つが「電子処方箋の仕組みの構築」だ。22年夏をめどに運用開始予定で、この仕組みはオンライン資格確認をベースとする。
現在、患者は医療機関が発行する紙の処方箋を薬局に持参し、調剤を受ける。電子処方箋が実現すると、患者の処方データをリアルタイムで薬局と共有可能に。そのため、山下課長は「実現すれば、お薬手帳は重要なツールではなくなってくる」と指摘した。
一方で、患者の同意が得られれば、21年3月からは特定健診情報も医療機関や薬局で閲覧できるため、山下課長は「お薬手帳のみを薬局サービスとするのではなく、新しい情報を踏まえ、新しい薬局の在り方、患者とのコミュニケーションツールの開発を期待する」と呼び掛けた。
■介護利用者のデータとの統合も視野に
システムで閲覧可能となる情報は以下の通りで、今後も拡充していく見通しだ。
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