社会保障審議会・医療保険部会は23日、医療保険制度改革の在り方に関する「議論の整理」案をおおむね了承した。紹介状を持たずに大病院の外来を受診する患者の初・再診について一定額を保険給付範囲から控除し、それと同額以上の定額負担を増額する仕組みに見直すが、あくまでも例外的・限定的な取り扱いとすることを明記した。厚生労働省は案に微修正を加えた上で、最終的に遠藤久夫部会長(学習院大教授)預かりで取りまとめる。【松村秀士】
「議論の整理」案によると、紹介状なしでの大病院受診時定額負担の仕組みの見直しは、政府の全世代型社会保障検討会議が14日にまとめた「改革の基本方針」に沿った内容。
具体的には、患者からの定額負担の徴収義務の対象に、現行の特定機能病院や一般病床200床以上の地域医療支援病院のほか、地域の実情に応じて明確化される「紹介患者への外来を基本とする医療機関」として報告された医療機関のうち、一般病床200床以上の病院も加える。
また、紹介状なしで大病院を受診する患者から徴収する定額負担は現在、初診が5,000円以上、再診では2,500円以上だが、外来機能の分化を図るため、初・再診については一定額(初診なら2,000円程度)を保険給付範囲から控除し、それと同額以上の定額負担を増額する仕組みにする。
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