厚生労働省は25日、地域の医療機関同士で再編統合を行う場合、民間の医療機関が運営主体となり資産を取得した際の税制優遇を検討することを関連の作業部会に提案した。それぞれの地域医療構想調整会議(以下、調整会議)での議論の活性化につながるようなデータや知見を提供する方針も提示。これらへの異論は出なかった。同省は、対象の公立・公的病院に要請している「具体的対応方針」の見直しの期限も含め、地域医療構想の実現に向けた方向性をできるだけ早く固めたい考え。【松村秀士】
厚労省はこの日の「地域医療構想に関するワーキンググループ」で、新興感染症の感染拡大時の取り組みとの関係や、構想の実現に向けた今後の取り組み、その工程に関する議論の整理案を示した。
具体的には、感染拡大時の短期的な医療需要に対し、各都道府県の医療計画に基づいて機動的に対応するほか、地域医療構想に関して病床必要量の推計や考え方などの基本的な枠組みを維持しながら、引き続き着実に取り組みを進める必要があるとした。
今後については、公立・公的医療機関で「具体的対応方針」の再検証を踏まえて議論や実現への取り組みを着実に進めるとともに、民間の医療機関でも対応方針の策定を改めて進め、調整会議での話し合いの活性化を図る。
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