厚生労働省は14日、介護現場におけるハラスメント対策のため、介護事業者の管理者向けと職員向けの研修の手引きなどの周知について、都道府県などに宛てて事務連絡を出した。職員向けの研修では、動画や理解度のチェックシートなども作成した。【齋藤栄子】
手引きと動画は、2019年度厚生労働省老人保健健康増進等事業「介護現場におけるハラスメントに関する研修・相談支援の在り方に関する調査研究事業」として、三菱総合研究所がまとめた。18年に同事業で作成した、介護事業者向けの「介護現場におけるハラスメント対策マニュアル」などに基づいたもの。
地方公共団体や関係団体が、介護事業者の管理者などに向けて実施する研修の手引きと、介護事業者の管理者などが、職員に向けて実施する研修の手引きと動画など、それぞれの研修でそのまま活用できるようにした。
18年度に介護職員を対象とした実態調査で、利用者や家族等からハラスメントを受けたことがあると回答した割合は50%を超えた。「管理者向け研修のための手引き」では、利用者や家族等からのハラスメントは職員個人の問題ではなく、施設・事業所やこれらを運営する法人の問題として捉え、職員にもたらす影響について管理者等が理解を深めることを研修の目的に掲げた。具体例に基づいた対応と、管理者の施設・事業所における現在の取り組みや方針・共通認識の確認を促している。
(残り143字 / 全732字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】