医薬品の安定確保策を検討する厚生労働省の有識者会議が27日初会合を開き、供給不安に陥るのを防いだり、それの兆候をいち早く察知して早期対応につなげたりするための対策の検討を始めた。同省では、臨床に不可欠で、安定確保への配慮が特に必要な「キードラッグ」を明確化したい考え。そのため会議では、安定確保策の大枠と共に、どのような観点で優先順位を付けるべきかの「考え方」を夏ごろ固め、厚労省はそれ以降、「キードラッグ」のリストアップを関係学会に要請する。【兼松昭夫】
初会合を開いたのは、医療団体や医薬品のメーカー、医薬品卸など関係団体の幹部らによる「医療用医薬品の安定確保策に関する関係者会議」。
医薬品の安定供給を巡っては、手術の際などに広く使われる抗菌薬「セファゾリン」が2019年3月から11月にかけて供給停止になった。これは、海外のメーカーが原薬を製造する際に異物が混入したのが原因。それによって手術の延期や中止に追い込まれた病院もあるといい、安定供給の確保策の必要性を指摘する声が高まっていた。
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