厚生労働省の健康・医療・介護情報利活用検討会の「医療等情報利活用ワーキンググループ」(WG)は、電子処方箋の実現に向けた環境整備についての検討を26日開始した。同省は、紙媒体の引換証を必要とする運用を見直す、新たな仕組みを示しているが、その核となる「電子処方箋管理サービス」の運営主体の確保に課題が残る。【吉木ちひろ】
現行の電子処方箋の運用ガイドライン(GL)では、電子処方箋に対応していない薬局でも患者が調剤を受けられるよう、通常の処方箋への転換が可能な紙の「電子処方箋引換証」を用いた運用が示されている。しかし、政府方針(2018 年6月に閣議決定された規制改革実施計画や19年6月に閣議決定された成長戦略フォローアップ)では、GLを改め、電子処方箋のスキームを完全に電子化することが求められている。19年12月には、改定したGLに沿った環境整備を踏まえた電子化の23年度からの実施を目指すことが盛り込まれた「新デジタルガバメント実行計画」が閣議決定されていた。
2019年 12 月 20 日新デジタルガバメント実行計画から抜粋
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