【株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優】
■年々増加する救急搬送人員数
救急搬送人員数は年々増加している=グラフ1=。対前年度伸び率は、以前のように5%を超えることはなく、直近では2-4%の伸びを示している=グラフ2=。
グラフ1 救急搬送人員数の推移
総務省消防庁 救急救助の現況を基に作成(グラフ2・3も同様)
グラフ2 救急搬送人員数 対前年度伸び率の推移
救急搬送人員の増加は、受け入れる医療機関の負担増加につながる。そのため、医療機関では、働き方改革も意識しながら人員配置の増強などが必要になる。前回の記事(地域医療体制確保加算は全国想定年460億円のインパクト)で触れた地域医療体制確保加算は、その充実を図る財源として期待される。
■救急搬送受入年2,000件の難易度を決める内部要因と外部要因
これまでの日本全体の救急搬送人員の増え方から、今後も高齢化が進めばさらに増え続けると考えがちである。しかし、救急搬送人員の増加には地域差がある=グラフ3=。そして、都道府県別の救急搬送人員数の伸び率と高齢化率を比較すると、沖縄は例外だが、高齢化の進んでいない都道府県ほど伸び率が高い。
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