2020年度診療報酬改定に伴って、病院と訪問診療や訪問看護は、より密接になっていくかもしれません。入院料の実績要件や訪問看護の促進策などからも、そのような傾向が見えてきます。【大戸豊】
まずは、地域包括ケア病棟の要件を見ていきましょう。
許可病床数が400床以上の病院では、自院の一般病棟から地域包括ケア病棟への転棟割合が6割を超えると、入院料が1割減算されます。また、400床以上の病院では、新たに地域包括ケア病棟・病室の届け出が認められなくなります。
大きな急性期病院で、急性期後の患者を地域包括ケア病棟に転棟させる「うまみ」は減っていくでしょう。在院日数の短縮を進める一つの要素になるかもしれません。
地ケア入院料届出が1年で10%増、2,532病院8.9万床
■地ケア病棟入院料1の実績要件の幅が広がる
中小病院では、地域包括ケア病棟のサブアキュート機能が求められます。
地域包括ケア病棟入院料1と3は、200床未満の病院のみが対象ですが、自宅等からの入院患者の割合が「10%以上」から「15%以上」に引き上げられます。
自宅等からの緊急の入院患者の受け入れ患者数も、現在は前3カ月間で3人以上だったのが、6人以上に引き上げられます。
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