中医協・総会の様子（31日、厚労省）

　中央社会保険医療協議会・総会は31日、機能強化加算の算定要件とされている院内掲示の内容を2020年度の診療報酬改定で変更する見直し案を了承した。「かかりつけ医機能」の普及を進めるため、専門医や専門的な治療を行う医療機関へ必要に応じて患者を紹介することなどの記載を新たに求める。支払側は当初、「かかりつけ医」の医療機関を受診する際の追加費用を含め、診察前に文書で患者に説明するなどの対応を求めていたが、見送られた。【兼松昭夫】

　機能強化加算の見直しは、20年度の報酬改定をにらんだ外来医療への評価を巡る議論で焦点の1つとなり、厚生労働省は29日に公表した個別改定項目に見直し案を盛り込んだ。

　それによると、この加算の算定要件とされている院内掲示の内容を見直し、▽専門医や専門的な治療を行う医療機関へ必要に応じて患者を紹介する▽「かかりつけ医機能」を整備している地域の医療機関を各都道府県の「医療情報ネット」で検索できる－の2点を院内掲示に追加する。さらに、院内掲示の内容を書面にして患者が持ち帰れるよう見えやすい場所に置き、患者に求められたら交付する。

（残り497字 / 全970字）