中央社会保険医療協議会・総会が15日に開かれ、急性期一般入院料1に設定している急性期患者の受け入れ割合の基準(現在は30%以上)を、2020年度の診療報酬改定で35%以上に引き上げるよう支払側が主張した。しかし、診療側は「常軌を外れている」などと強く反発し、議論は平行線をたどった。【兼松昭夫】
入院医療への評価の見直しを巡る中医協・総会の議論では、一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)の見直しが大きな焦点になっており、厚生労働省はこの日、これまでに提案済みの見直しを想定して行ったシミュレーションの結果を報告した。
それによると、入院患者の状態を従来の方法で測定する看護必要度Iの場合、891病院のうち下位25%までの病院による「急性期患者」の受け入れ割合は、現在の基準だと33.5%、見直し後は30.3%。一方、DPCデータ(EFファイル)を使って入院患者の状態を測定する看護必要度IIでは、200病院のうち下位25%による受け入れ割合は、現在の基準だと29.9%、見直し後は29.7%だった。
急性期一般入院料1の基準の設定を巡っては18年度の改定でも意見が分かれ、1,495病院の下位25%による実績(看護必要度Iが29.8%、看護必要度IIが25.3%)に近い値に、「結果として」(厚労省)設定された経緯がある。
(残り699字 / 全1268字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】