過去1年間に介護離職が発生したと回答した企業は、6,545社のうち約1割あることが、東京商工リサーチの調査で分かった。総務省の調査などと併せて、今ある介護離職の課題を見た。【齋藤栄子】
総務省の「2017年就業構造基本調査結果」によると、過去1年間に「介護・看護」を理由に離職した人の数は、17年10月1日現在で9万9,100人だった=資料=。調査は5年ごとに実施。過去の推移を見ると、12年が10万1,100人、07年が14万4,800人で、10年間で見ると減少したが、10万人前後が介護・看護のために離職せざるを得ない状況が続いている。
資料 総務省 17年就業構造基本調査結果要約より
これら介護離職の状況について、東京商工リサーチは19年9月12日から27日にかけて、全国の企業を対象にアンケート調査を行った。16年に次いで2回目の調査となり、有効回答数は6,545社。「過去1年間に介護離職者の発生はありましたか」との問いに、「ある」と回答した企業は666社で、全体の約1割を占めた。
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