厚生労働省が10日の中央社会保険医療協議会・総会で示した2020年度診療報酬改定に向けた議論の整理案では、「かかりつけ医」が行う初診を評価する機能強化加算の要件に組み込まれている院内掲示の内容などを見直す方向性を打ち出した。支払側はこれまで、診察前の文書での説明を要件化すべきだと主張していたが、診療側がこれに反対したため、整理案では「患者への説明」にまで踏み込まなかった。【松村秀士】
機能強化加算については、支払側が、「かかりつけ医」機能を備えていることなどを医療機関が院内で掲示したり、患者のメリットや初診料に上乗せされる費用などを文書で診察前に説明したりすることを要件に加えるよう求めていた。
これに対して診療側は、医師が時間をかけて患者に説明するのは診療行為の阻害につながるほか、業務負担が増えることから避けるべきだと主張し、「患者への説明」の要件化を巡り議論は平行線をたどった。
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