外来医療では、機能強化加算や妊婦加算などの見直しを検討します。また、紹介状なしに大病院を受診した外来患者から定額負担を徴収する病院は2020年度の診療報酬改定に合わせて対象を拡大することになりました。【松村秀士、兼松昭夫】
機能強化加算は、専門的な医療機関へ必要に応じて患者を紹介するなど「かかりつけ医」が行う初診への評価として18年度に新設された。地域包括診療加算など「かかりつけ医」への報酬を届け出たり、健康管理の相談に応じることなどを院内掲示したりする診療所と小規模な病院(許可病床200床未満)が、全ての初診患者に80点を算定できる。
支払側は、「かかりつけ医機能」を整備していることやそれによる患者のメリット、初診料に上乗せされる費用などを文書で説明することを機能強化加算の算定要件にするよう求めている。これに対し、医療機関の負担増を懸念する診療側は、「全ての患者に診察前に説明するのは非常に難しい」などと慎重なスタンスだが、現在の算定要件になっている院内掲示の内容を見直すことには一定の理解を示している。
機能強化加算、患者説明の要件化を巡り再び意見対立―中医協・総会
一方、凍結中の妊婦加算は廃止し、新たな評価をつくることになった。20年度には、産婦人科以外の医療機関が妊娠管理に必要な情報を産婦人科の主治医に提供した場合、診療報酬で評価する見通しだ。
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