「とことん解説・中医協」では、2020年度診療報酬改定の議論について、背景も含め、できるだけ分かりやすく解説します。
今回、12月11日と13日の中央社会保険医療協議会(中医協)・総会でテーマになった、外来の機能分化や「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)について触れます。【大戸豊】
■機能強化加算の要件追加で意見対立
11日の総会では、「かかりつけ医」の機能を持つ医療機関による初診時の診療機能を評価する「機能強化加算」(80点)がテーマとなりました。
算定要件として、文書での説明を追加することが提案され、診療側は医療機関の負担が増えることなどを理由に反対の姿勢を示しました。
支払側は、患者から「かかりつけ医」に選んでもらえるメリットが医療機関側にもあるなどとし、患者への説明を要件に加えるべきと主張。双方で意見が対立しました。
機能強化加算は、初診の機能を評価しますが、その先には医療機関が高血圧症、糖尿病、脂質異常症、認知症といった患者を継続的に管理したり、在宅医療も提供することが求められています。
機能強化加算の届け出施設は、診療所1万1793施設、病院は1048施設です。診療所全体の約1割を占めます。
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中医協・総会資料より(以下同様)
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