中央社会保険医療協議会は13日の総会で、遺伝性の乳がんや卵巣がんを発症した患者に対し、新たながんを防ぐために健康な状態の乳房などを予防的に切除する手術を、診療報酬で評価することで合意した。また、切除を希望しない患者に対するフォローアップ検査を保険診療の対象とすることでも一致した。いずれも、2020年度から適用される。【松村秀士】
新たな評価は、生まれつき遺伝子に変異があることによって、乳がんや卵巣がんなどの発症リスクが高くなる「遺伝性乳がん卵巣がん症候群」(HBOC)の患者に対する切除手術が対象。
遺伝性の乳がんや卵巣がんについて、発症していない部位に対する治療の有効性や安全性がある程度確立されているほか、海外だけでなく日本国内でもHBOCに関する診療ガイドラインなどが作成されている。
また、国内では、HBOCを診断するためのBRCA1・2遺伝子変異を検出するための医療機器が11月14日付で薬事承認され、今後は医療現場でHBOCの診断を目的としたBRCA1・2遺伝子変異検査が実施されるとみられている。
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