厚生労働省の医療介護総合確保促進会議は6日、保険局から地域医療介護総合確保基金の交付状況について報告を受け、議論した。中心的な議題の1つとなったのは、基金を活用した公立・公的病院の再編・統合について。再編などに伴い新たに開設される病院が、同じ圏域にある民間医療機関の経営に与える影響について、複数の構成員から懸念が示され、効果検証を求める意見が集中した。【吉木ちひろ】
2024年に控える次期医療計画および介護保険事業(支援)計画同時改定の大方針を策定する同会議で、保険局は議論の土台として基金の交付状況やこれを活用した再編・統合の事例を示した。
基金のうち医療分の18年度の予算は全体で934億円(うち国費が622億円)。事業ごとの交付状況の内訳は、「地域医療構想の達成に向けた医療機関の施設又は設備の整備に関する事業」(病床の機能分化・連携)に500億円(同333.3億円)、「居住等における医療の提供に関する事業」(在宅医療の推進)に42億円(同28億円)、「医療従事者の確保・養成に関する事業」に392億円(同261.1億円)が振り分けられている。交付先の内訳は公的機関が170.8億円(27.4%)、民間機関が392.2億円(63.0%)、交付先未定は59.5億円(9.6%)。
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