厚生労働省は30日の中央社会保険医療協議会・総会で、紹介状なしで大病院を受診する時の定額負担について、対象となる病院を拡大する考えを示した。委員から反対の意見はなかったが、拡大の対象について200床以上の地域医療支援病院などの意見があり、引き続き議論する。【齋藤栄子】
外来医療の機能分化を進めるため、紹介状なしの大病院受診時の定額負担の対象について、2018年度診療報酬改定で特定機能病院および一般病床500床以上の地域医療支援病院から、特定機能病院および許可病床400床以上の地域医療支援病院へと拡大した。
中医協・診療報酬改定結果検証部会による、18年度診療報酬改定の結果検証の調査報告書では、18年10月の「紹介状なしの患者比率」が、18年度改定で対象となった病院で17年10月と比べて4.4ポイント低下したことが分かった。しかし、紹介状なしで外来受診した患者の割合を病床規模別に見ると、いずれも5割以上あり、機能別に見ると、特定機能病院では46.3%、地域医療支援病院では61.6%と、依然として高い割合だった。
一方、初診患者の紹介状の有無比率では「なし」が36.9%で、このうち、救急や自施設の他の診療科を受診している患者など、定額負担の徴収対象外患者の割合は55.4%だった。同様に再診患者を見ると、他の病院・診療所を紹介したにもかかわらず自院を受診した患者が0.7%あった。
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