中央社会保険医療協議会・総会は30日、2020年度の診療報酬改定に向けて外来診療の見直しを巡る本格的な議論をスタートさせ、「かかりつけ医」が行う初診を評価する機能強化加算の算定要件に組み込まれている院内掲示の内容を見直すことでほぼ一致した。「かかりつけ医」としての機能を整備済みで、負担が増えることなどの説明を新たに求める方向で具体的な対応を引き続き話し合う。【兼松昭夫】
また、費用に関する文書での説明を診察前に行う要件の追加も検討する。
機能強化加算をめぐっては、届け出済みの医療機関を受診すると患者の窓口負担が増えるため、支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は当初、「かかりつけ医」機能を整備済みの医療機関がかえって敬遠されかねないなどと指摘していた。しかし診療側は、機能強化加算は「かかりつけ医」としての体制整備への評価だと主張し、隔たりがあった。
幸野委員は30日、この加算が「かかりつけ医」機能を持つ体制への評価だと「百歩譲って理解する」と歩み寄った。その上で、「かかりつけ医」機能を整備していることを院内に掲示したり、診察前に文書を渡して説明したりする対応を支払側全体の意見として新たに求めた。
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