今後各地域で病院の機能分化が進んでいきそうですが、中小病院が地域で生き残っていく上で何が必要なのか、医療・福祉分野の経営コンサルタントとして、多くの医療機関の改革を進めている株式会社メディサイト代表取締役、横浜市立大特任教授の松村眞吾氏に聞きました。
2回目は、中小病院が「かかりつけ機能」を担う可能性や、地域のニーズに合わせて介護医療院を担うことも選択肢の一つであることを取り上げます。
10月18日(金)17時から松村眞吾さんのセミナー「200床未満の病院が、次回改定を乗り越える方法」を開催します。奮ってご参加ください。
■糖尿病や高血圧、認知症をどうカバーするか
-2020年度診療報酬改定では、かかりつけ医の在り方も議論されそうだが、中小病院にはどのような影響が生じるだろうか。
かかりつけ医が機能しないと、日本の医療費は持たない。
開業医は団塊の世代が多いが、若い世代ではクリニックを承継しない人もいる。高齢化がさらに進めば、地域によっては開業医が減っていく。
1人院長の診療所が組んでグループ診療を行うことが推奨されているが、実際のところとても難しい。クリニックの在宅対応を伸ばすのは難しいだろう。このような状況から、かかりつけ機能は中小病院に任せることが現実的ではないか。
-特に対応が必要な疾患は?
地域では、生活習慣病、内科疾患、メンタル面の疾患はこれからの重大なテーマになる。簡潔に言えば、糖尿病、高血圧、認知症が重点だ。がんは近年、対応の方法がだいぶ絞られてきたが、それに代わってくると思う。
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