日本慢性期医療協会(日慢協)は、役員の関連病院61施設を対象に実施した中心静脈栄養と看取りの状況に関する緊急アンケートの集計結果を公表した。それによると、療養病棟入院基本料1の入院患者のうち、中心静脈栄養を実施した割合は18.2%、全退院患者のうち死亡退院した患者の割合は45.4%だった。療養病棟入院基本料を巡る議論を受け、入院後に中心静脈栄養を中止した患者に対する栄養投与の方法の変更内容や、死亡退院した場合の経緯について医療療養病床の実態を示している。【吉木ちひろ】
次期診療報酬改定に向けた議論を進めている中央社会保険医療協議会 の「入院医療等の調査・評価分科会」では、療養病棟入院基本料について、医療区分3の要件のうち「中心静脈栄養」に該当する患者の割合の高さを問題視する意見や、医療区分3の患者の死亡率の高さについて「看取りの場所になっている」などとした指摘があった。調査は、こうした議論を受けて日慢協が2019年7月に実施したもの。19年4-6月の間に療養病棟入院基本料1を届け出ていた施設に入院していた患者が対象で病床数は4,648床、患者の実人数は6,246人。
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