日本医師会総合政策研究機構(日医総研)が公表したリサーチエッセイによると、2018年度の地域医療介護総合確保基金(医療分)は934億円で、そのうち500億円が事業区分1の「病床の機能分化・連携」に配分されていた。しかし、計画を積み残している県もあり、事業区分1を優先し過ぎて無理な計画を作成し、「実効性を伴わない」可能性を指摘した。【齋藤栄子】
基金は、地域ごとのさまざまな実情に対応するため、全国一律に設定される診療報酬・介護報酬とは別の財政支援として、消費税増収財源により14年に創設された。国の内示を基に都道府県計画を作成して提出する。
基金の対象となる事業区分は、1.地域医療構想の達成に向けた医療機関の整備に関する事業(病床の機能分化・連携)、2.居宅等における医療の提供に関する事業(在宅医療の推進)、3.介護施設等の整備に関する事業、4.医療従事者の確保に関する事業、5.介護従事者の確保に関する事業-の5つ。医療分は1、2、4で、基金規模は14年度が904億円、18年度は934億円。
全国計を事業区分別に見ると、「病床の機能分化・連携」が基金の半分超となる500億円、「医療従事者の確保」が392億円、「在宅医療の推進」42億円=グラフ1=。
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