厚生労働省は、「病院看護管理者のための看看連携体制の構築に向けた手引き」を公表した。手引きには、退院支援や急変時の対応、在宅・施設での看取りの実現などのポイントなどを記載。厚労省は、地域のさまざまな場所で活躍する看護職同士が連携することで、他職種を含めた地域全体のケアの向上につなげたい考えだ。【新井哉】
地域包括ケアの促進を阻害している問題は、個々の病院や施設だけでは解決できず、組織を超えた連携が必要となる―。手引きでは、組織を超えた看看連携の重要性を記載。例えば、「日常の療養支援」では、外来での重度化予防に加え、必要時には地域の看護職と連携することが求められ、病院の認定・専門看護師による地域への訪問などが期待されている。また、「看取り」についても、終末期の症状緩和が提供できるよう訪問看護や施設看護職と連携することや、意思決定支援を実施し、その内容を施設間で共有する必要があるからだ。
こうした状況などを踏まえ、手引きでは、看看連携体制構築のプロセスについて、▽連携体制構築の必要性を認識する▽連携体制構築に向けて働きかける▽実際に取り組みを実施する▽連携体制を維持・拡大するために工夫する▽取り組みを評価する―といった5つのステップに分けて説明している。
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