2020年度診療報酬改定に向け、第1ラウンドの議論が整理された。今回、中央社会保険医療協議会(中医協)の総会や「入院医療等の調査・評価分科会」の資料を眺めつつ、今後の議論の行方を探りたい。
7月24日の中医協では、昨今の医療と関連性の高いテーマについての課題が示された=表=。今回は、(4)医療におけるICTの利活用(5)医薬品・医療機器の効率的かつ有効・安全な使用等(6)地域づくり・まちづくりにおける医療の在り方(7)介護・障害者福祉サービス等と医療の連携の在り方-を取り上げたい。【大戸豊】
昨今の医療と関連性の高いテーマについての課題
■オンライン診療はどの領域なら有効で普及するのか
「(4)医療におけるICTの利活用」では、テーマは「遠隔医療」と「情報共有・連携」に分けられた。
遠隔医療での論点は2つ。
まず、オンライン診療で、対面診療と補完的に組み合わせた場合、質の向上につながるものについては、普及状況の検証結果などを踏まえ、診療報酬上の評価を検討する提案があった。
もう一つは、遠隔診療の個別領域の利活用では、各診療領域の学会からの提案など、医療の質に関するエビデンス等を踏まえ、評価を検討することが提案された。
これらを検討する上で、離島・へき地等の医療資源の少ない地域と、それ以外の地域を分けて整理することが示された。
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