第一三共(眞鍋淳社長)は25日、2018年度決算を発表、売上高は3.2%減で9297億円となった。トップ商品だった降圧剤オルメサルタンが特許切れで438億円の減収となったことが影響した。将来の主力となるがん領域では、日本で先駆け審査指定を受けている膠芽腫に対するがん治療ウイルスも19年度上半期の承認申請を行うことを明らかにした。3月に英アストラゼネカとグローバル提携した抗体薬物複合体トラスツズマブデルクステカンのHER2陽性転移性乳がん3次治療の承認申請も前倒しして、19年度に米国では上半期、日本でも下半期を予定している。【ライター 設楽幸雄】
膠芽腫に対するがん治療ウイルス(DS-1647)は、東大医科学研究所の藤堂具紀教授と共同で開発している。膠芽腫のほか各種固形がんに対する治療も開発中だ。
膠芽腫は、脳腫瘍の約4分の1を占め代表的な悪性脳腫瘍とされる神経膠腫の中で最も多く、悪性度も極めて高いとされる。国内の年間患者数は約1000人で、標準治療でも5年生存率が10%程度。
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