一般病院の医業収支が連続赤字となっている中で、医療法人病院は8年連続で黒字を計上していることが厚生労働省の医療経済実態調査から明らかになった。また、特定機能病院は8年連続赤字で、医業収益対収支差額率の赤字幅は1桁台後半が続き、消費税補填不足があった2014年度にはその影響が明らかに出ている。国公立以外の特定機能病院では、12-13年度は黒字を記録、14年度以降も赤字幅は1%台にとどまっている。【ライター 設楽幸雄】
医療経済実態調査では、09年度分から年度ごとの決算データを集計しており、現時点では16年度までの8年分のデータがある。収支差額と収益対差額率は、各年度の単年度の結果であり、いずれも経営状況に関する調査結果としてとらえることができる。
2年ごとの調査で直近2年分を対象としていることから、09-10年度は同一医療機関の連続したデータであり、10年度の伸び率は調査結果として公表されている。11-12年度、13-14年度、15-16年度がそれぞれ同様の形だ。
その医業収支の差額が一般病院は09年度から16年度まで8年連続で赤字であり、収益対差額率が最も良かったのは10年度の▲0.1%で、最悪は16年度の▲4.2%。14年度以降に大きく悪化している。
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