診療報酬改定の基礎資料として厚生労働省が2年ごとに実施している医療経済実態調査によると、一般病院の医業収支は2010年度以降16年度まで7年連続で赤字となっていること、また、13年度からは4年連続で赤字幅が拡大、特に収益対医業収支差額率は14年度から一気に▲3%台に入り、16年度には▲4%台に拡大していることが明らかになった。消費税8%への引き上げ時の病院への補填不足が背景にありそうだ。【ライター 設楽幸雄】
医療経済実態調査は、中央社会保険医療協議会の審議に基づいて厚労省が2年ごとに実施している。かつては、調査年の6月分の収支状況について前年同月分と合わせて集計していた。西暦の奇数年が調査年となっている。
しかし、中医協の議論で、特に診療側の強い要望により、1カ月分のデータではなく、直近の決算に基づく年間データを調査することとなり、10年度から年間データによる集計、分析が行われている。
(残り891字 / 全1287字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】
【関連キーワード】