調剤報酬の消費税対応は、調剤基本料と一包化加算の上乗せ点数が前回並みとなったことで、厚生労働省がやり直しシミュレーションで提示した補填率97.7%達成は確実とみられる。消費税引き上げが前回の3%から今回は2%と縮小する中で、基本料は前回と同じ1点引き上げで2.4%以上の上乗せ、補完的措置としての一包化加算も前回と同じ20点が上乗せされる。この引き上げで、前回の補填不足12%分を取り返すことができるだろう。【ライター 設楽幸雄】
消費税が5%から8%に引き上げとなった2014年度改定の保険薬局に関する補填率は、厚労省の調査で88.3%となり、11.7%もの不足となっていたことが明らかにされた。
それに対し、算定回数の精査などによって見直した配点方法で改めてシミュレーションした結果は、補填率97.7%でほぼ100%に近づいた。
それに対応した改定点数が、調剤基本料の1点引き上げと、一包化加算の42日分以下の2点引き上げ、43日分以上の20点引き上げとなった。調剤基本料も一包化加算も、14年度改定と比べるとそれぞれの組み立てに変更があるが、基本は変わっていない。
消費税の引き上げ率が3%から2%に縮小したことを踏まえると、同じ点数項目で対応する場合、単純に考えれば上乗せ点数も3分の2とするのが基本だ。
(残り691字 / 全1242字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】
【関連キーワード】