医療用医薬品卸大手5社の中間決算では、売上高が横ばいの中、営業利益は9.9―205.2%と大幅に増加、売上高対営業利益率も2社が最近5年間で最大となった。厚生労働省が策定した医薬品流通改善ガイドラインの結果、卸の医療機関・薬局への納入価とメーカーからの仕入れ価格とのマイナス(一次売差マイナス)幅は縮小し改善されたが、その要因は医療機関・薬局への納入価率が2%上昇したためだった。それが、卸の利益の大幅増をもたらした。ただ、3月の決算でどの程度維持できているかが問題だ。【ライター 設楽幸雄】
卸大手5社の2019年3月期第2四半期決算から医療用医薬品卸部門の状況を見ると、営業利益は、アルフレッサ56.6%増、メディパル32.2%増、スズケン86.8%増、東邦9.9%増、バイタルケーエスケー205.2%増となっている。東邦だけが1桁台だが、それでも2桁目前で、この東邦も含めて大幅な増益だ。
最近5年間では、バイタルケーエスケーとスズケンが最大の伸び、アルフレッサとメディパルも2番目の伸びとなった。
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