医療保険制度全体の実効給付率は2000年とほぼ同水準にあるー。骨太方針2018に位置付けられた社会保障改革事項の検討を求めた10日の社会保障審議会医療保険部会で、厚生労働省が資料で示した。財務省の「給付率自動調整」案が「実効給付率上昇によって増加する給付費」への対策として出されたことに改めて反論した形だ。【ライター 設楽幸雄】
骨太方針2018では、「給付率自動調整」に関連する対策として「改革に関する国民的理解を形成する観点から保険給付率(保険料・公費負担)と患者負担率のバランス等を定期的に見える化しつつ、診療報酬とともに保険料・公費負担、患者負担について総合的な対応を検討する」との記載がある。
この「保険給付率(保険料・公費負担)と患者負担率のバランス」の中に、財務省の財政制度等審議会の建議が打ち出した「給付率自動調整」の考え方も含まれている。
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