厚生労働省が2019年度予算概算要求に盛り込んだ医療費に対する国庫負担額は11兆7228億円で、18年度当初予算に比べて2389億円(2.1%)の増、最近12年間で額、率共に最も低い伸びとなった。19年度は10月に消費税引き上げに伴う診療報酬改定・薬価改定もあり、年末に決着を迎える政府予算案の編成から目が離せないことになる。【ライター 設楽幸雄】
医療費に対する国庫負担は、15年度には国民医療費42兆3644億円のうち10兆8699億円で、構成割合は25.7%だった。国民医療費が3.8%増える中、国庫負担は3.2%の増だった。その国庫負担の19年度概算要求額が11兆7228億円で、18年度当初予算比2389億円(2.1%)の増となった。最近12年間で最も低い伸びだ。
政府は19年度予算の概算要求で、「年金・医療等」の「高齢化等に伴う自然増」を「6000億円」までとする基準を閣議了解した。厚労省による「年金・医療等」の要求額は総額29兆8241億円で、18年度当初予算に対し6179億円(2.1%)の増。他省庁分が200億円減となるため、政府全体としては差し引き約6000億円増となった。
(残り1269字 / 全1765字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】