中小病院にはどのような地域戦略が考えられるのか-。2018年度診療報酬改定では、地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料)で、200床未満の病院にだけ該当する点数も設けられるなど、中小病院の役割をより明確にしていくような国の姿勢が見えてくる。大病院と開業医の間を取り持つような形になる中小病院は、より“地域”に展開していくことが考えられる。実例とともにその在り方を考えたい。【大戸豊】
■2年で常勤医が倍の12人、時間的余裕や在宅がポイントに
東京都西部のあきる野市にある「あきる台病院」(100床)は、これまで全病床が療養病床だったが、18年4月に1病棟(52床)を地域包括ケア病棟に転換した。
法人では、在宅診療や訪問看護、訪問・通所介護などに取り組んできたが、今回、在宅療養支援病院(在支病)の要件を満たせたことから、地域包括ケア病棟に転換した。
井村健司副院長・経営企画室長は、地域包括ケア病棟には幅広い状態の患者を良くして在宅に帰す機能があるため、在宅部門との親和性が高まると話す。
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