大型門前薬局対策として新たに処方箋回数40万回超・集中率85%超のグループ薬局は調剤基本料15点という厳しい点数設定が行われた。点数単価で25%もの引き下げである。薬局経営はどうなるのか。シミュレーションすると、地域支援体制加算の要件「地域医療貢献実績8項目」に取り組み常勤薬剤師2.7人分を上積みできれば、加算獲得に至らずとも補てん可能となった。さらに常勤薬剤師全員分を達成すれば、全患者に加算35点が付く。【ライター 設楽幸雄】
シミュレーションは、改定前に調剤基本料3(20点)だった薬局が改定後には新たな「調剤基本料3」の「ロ 15点」となる場合を想定した。
厚生労働省の2016年社会医療診療行為別統計には調剤基本料別の算定状況が示されており、「調剤基本料3(20点)」を算定する薬局の6月審査分の調剤報酬は52億447万5311点となっている。また、地方厚生局が公表している施設基準の届け出状況によると同年8月時点の調剤基本料3の薬局数は3643だった。
これらから、調剤基本料3を算定する薬局1店舗当たりの調剤報酬の月額は142万9801点と計算できる。そのうち「調剤基本料3(20点)」の報酬は2万8587点で全報酬の2.0%にすぎない=シミュレーション1=。
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