【北海道介護福祉道場 あかい花代表 菊地雅洋】
介護老人保健施設の費用算定別分類は、これまで「療養型」および「療養強化型」に分かれていたが、2018年度の介護報酬改定後は「療養型」に一元化される。療養強化型を算定していた施設は、基本サービス費が下がることになるが、その理由は新たに介護医療院が創設されることと関連していると思われる。
もともと療養型老健は、介護療養型医療施設の廃止方針を受けて、その転換先として創設された。介護療養型医療施設は、17年度末の廃止がさらに6年延長されたが(猶予期間として延長)、今回その転換先として介護医療院が創設され、療養強化型老健の歴史的使命にも終止符が打たれたという意味ではないか。
4月からは介護療養型老人保健施設から介護医療院に転換する場合、療養室の床面積や廊下幅等について基準緩和などが図られる。これにより、将来的には老健施設から「療養型」という冠が付いた分類はなくなっていくのかもしれない。
療養型以外の老健については、「在宅強化型」「基本型」「その他型」の3分類とされた。この3分類は、一定の要件(退所時指導、地域貢献活動、充実したリハビリ体制など)のほか、「在宅復帰・在宅療養支援等指標」によって区分される。別表のA+B+C+D+E+F+G+H+I+Jが20以上60未満のものが「基本型」、60以上が「在宅強化型」、20未満が新設の「その他型」となる。
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次回配信は4月27日5:00の予定です
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