先月下旬の社会保障審議会介護給付費分科会では、2018年度介護報酬改定におけるサービスごとの改定事項が示された。
今回は介護老人保健施設(老健)と新設される介護医療院の項目を中心に紹介する。【大戸豊】
老健の基本報酬は、在宅強化型を推進するというメッセージの強いものになった。長期に利用する施設ではなく、在宅に帰すための“中間施設”という本来の機能が明確にされたといえそうだ。
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17年の制度改正で、老健の「在宅復帰・在宅療養支援」の役割がより明確にされたのを踏まえ、報酬体系が見直される。
「従来型」の基本報酬については、一定の在宅復帰・在宅療養支援機能を持つ老健を「基本型」として評価する。在宅復帰・在宅療養支援機能については、在宅復帰率、ベッド回転率、退所後の状況確認などの指標で評価しているのに加え、入所後の取り組みやリハビリ専門職の配置などの指標も追加する。
現行の在宅強化型より、在宅復帰・在宅療養支援を進めている場合はさらに評価する。また、▽退所前訪問指導加算▽退所後訪問指導加算▽退所時指導加算ーは、基本報酬に包括する。ただし、退所時指導加算のうち、試行的な退所については、利用者のニーズによって対応が異なるため、「試行的退所時指導加算」で評価を継続する。
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